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1.タヒチ編

1−8.ツブアイ島紀行【知られていないタヒチ】

タヒチ島パペーテから国内線で約1時間30分南方へ飛ぶ。南極に近づくわけだ。時は、1999年11月初旬。気候的にはそろそろ夏。タラップから降りると、まず「寒い、あれえ、夏じゃなかったの??」今年は以上気象で夏の到来が遅れているらしい。

ペンション・バイテア・ヌイのスタッフでアルフォンソ氏が出迎えてくれた。「おやあ?どこかで見たことあるなあ」と思ったら、ハリウッドのエディ・マーフィーにそっくりなのだ。早速、彼ご自慢の三菱ジープでペンションに向かう。途中、滑走路脇の道路に入りビーチに着く。アルフォンソ氏が浅瀬のビーチに入り何やら採取している模様。30分ぐらいで戻ってきたときには、バケツ半分くらい海草のようなもので詰まっている。

「これ何?」と聞くと彼は「アルガ、アルガ」と繰り返し言っている。そして食べて見ろと言う。おそるおそる食してみるとこれがなかなか美味しいのだ。(あとで聞いた話、日本では石垣島辺りで採取できる海ブドウと呼ぶ高級食材らしい)そのまま食べてもよし、刺身に併せて食べるのもよしとのこと。ここツブアイではふんだんに採れるのだそうだ。それもそのはず、現地の人は必要な分しか採らないので、年中アルガに困ることはないらしい。アルガの歓迎を受けいざペンションへ。

「おお!なんとこざっぱりした綺麗なペンションじゃない!」レストラン兼フロントでチェックインを済まし部屋に荷物を置き、またレストランでしばし休憩。アルフォンソ氏が島の歴史やペンション・バイテア・ヌイの意味を一生懸命説明してくれる。ちなみに、白い大きな波という意味だとか。「うーん、なかなか洒落た名前じゃないか」

さて、休憩のあとアルフォンソ氏による島内観光のスタート。何故か彼は「ミツビチ、ミツビチ、セボン」を繰り返す。何のことかと思ったら、三菱のジープは素晴らしいという事だそうな。島一周で「バウンティ号上陸」のことや、「沖合の石だけでできた小島」のこと、シャコ貝の殻が散乱しているビーチなど訪れペンションに戻る。

おなかが空いたので早速夕食。レストランではオーナー夫婦、アルフォンソ夫婦、パペーテでペンションを経営しているおじさんたちと同席し、本日とれたての新鮮な魚料理。刺身はもちろんアルガ和え。醤油とワサビ持参で味覚はさらにヒートアップ。ツブアイの人達にも醤油とワサビは大好評。本当に家庭的な雰囲気であっという間に12時。明日はソーメン(これも持参)を食べさせてあげると約束し、爆睡の途へ。

翌日またもやミツビチに乗り今日は山の方へ登る。道なき道をサファリのように登って行く。1時間ほどして山のほぼ頂上へ。なんと360度のパノラマ・ビューでどこを見ても絶景ともいえるラグーンが一望できる。タヒチには20回以上訪れているが、こんな素晴らしい眺めをみたのは記憶にない。そしてさらに山頂にかけて、山一面がグアバの木で覆われているではないか。普通グアバは黄色だが、ここのはなぜか赤い。実が熟成する2月から3月には山一面が赤グアバで真っ赤に染まるそうな。

ゼイゼイ息を切らせながら、赤グアバ山に登る。本当の山頂まで30分。「やったぞ」アルフォンソ氏に記念の登頂写真を撮ってもらう。彼曰く、「ここまで登った観光客はあなた一人です」と言われてさらに感激。ようく聞いてみたら、そもそもこの島を訪れた日本人としては僕が4人目なんだそうな。ちょっぴり誇らしい気分になる。

3日間の滞在だったが、純朴なツブアイ島の人々、素晴らしい海、ラグーンと赤グアバの山。思い出はつきない。本当に昔ながらのタヒチに触れてみたい人には、是非とも訪れていただきたい島だ。

(兵庫県 K.K)

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